
今回で「20の質問に答えてみた」シリーズもついに最終回となりました。ここまでお付き合いいただいた皆さん、本当にありがとうございます。
最終回のテーマは「大切にしている価値観や信念」です。FIRE生活をしている私たち3人が、それぞれの価値観や信念について語ります。
相手を尊重すること
大切にしている価値観は「相手を尊重すること」です。どんな生き方でも否定せず、それぞれの価値観を尊重することを大切にしています。
「ファイヤーしたからといって、会社員を否定するわけではありません。どんな働き方・生き方でも、それぞれの考え方を尊重することが重要だと思っています。」
ファイヤーの決断も奥さんの希望を尊重した結果とのこと。会社員時代も楽しく働いていた経験があるからこそ、現在の自由な生活も含めて、どんな生き方も受け入れる姿勢があるのですね。
自分の好きなことに時間を注ぐ
次に「自分の好きなことに時間を注ぐ」ことです。
「会社員時代は、仕事と子育てに時間を取られて、自分のための時間を確保するのが難しかった。でも、ファイヤーしたことで、自分が本当にやりたいことに時間を使えるようになりました。」
現在はYouTubeや資格の勉強など、興味があることに時間を費やしているとのこと。あれもこれもやろうとせず、「今一番やりたいことに集中する」という考え方です。
資産運用を意識する
次に価値観は「資産運用を意識すること」です。
「ファイヤー前は資産形成を重視していましたが、今は資産運用がより重要だと感じています。特に、計画通りに資産を取り崩せているかどうかを意識するようになりました。」
退職後は、相場の影響を受けながらも計画通りに資産を管理しており、今のところ想定以上の成績を出せています。ただし、今後も市場の変動を見極めながら、長期的な資産管理を続けていくことが重要だと考えています。
資産運用の考え方が変わる
FIRE前は資産形成を重視し、「資産がどれだけ増えているのか」を細かくチェックすることが多かったです。しかし、FIRE後は資産運用の目的が「増やすこと」から「守ること」にシフトする傾向があります。もちろん、市場の変動で資産が上下することは避けられませんが、長期的な視点で資産を管理し、必要な時に適切に取り崩すという考え方が強くなります。
また、極端なリスクを取ることを避け、より堅実な運用を意識するようになります。例えば、単一の資産クラスに集中投資するのではなく、分散投資を徹底するなど、安定性を重視する姿勢が強くなるのです。
楽しく生きることを最優先にする
FIREを達成すると、「今を楽しむこと」がより重要になります。例えば、ある方はFIRE前に親しい友人を急病で失った経験を通じて、「人生は有限である」と強く実感しました。それがきっかけとなり、「先のために蓄えること」だけでなく、「今を充実させること」に意識を向けるようになったのです。
実際にFIRE後の生活では、新しい趣味を始めたり、これまでできなかったことに挑戦したりと、楽しみながら生活している人が多いです。FIRE前には「リタイア後の孤独」が不安視されることもありますが、積極的に人と関わり、新しいつながりを作ることで、その不安を払拭することができます。
学び続ける姿勢が大切になる
FIRE後も成長し続けたいという意欲を持つことは、充実した生活を送るために重要です。ある方は「学ぶことが楽しい」と感じ、資格取得の勉強や経済ニュースの購読を始めました。新しい知識を得ることは、自分の成長だけでなく、人との会話をより深いものにする要素にもなります。
また、FIREを達成したからといって「何もしない生活」を送るわけではなく、新しいチャレンジを続けることで、日々の生活に刺激を与えられるのです。
優先順位の変化
FIREを達成すると、人生における優先順位が変わることがあります。具体的には、「家族」が最優先になり、その次に「自分のやりたいこと」、そして「仲間」、最後に「お金」という順番に変化したという意見がありました。
FIRE前は「お金を貯めること」が最優先でしたが、FIRE後は「お金は手段であり、最も大切なのはどう生きるか」という視点にシフトするのです。その結果、家族との時間を大切にし、自由な時間をどのように使うかをより深く考えるようになります。
自分のためではなく人のために行動する
日々の生活の中で、見返りを求めずに誰かのために行動すると、思いがけない形で自分に良いことが返ってくることが多いのです。
例えば、仕事の場面でも、誰かを助けることで信頼関係が生まれ、後に大きなチャンスへとつながることがあります。また、人に優しく接することで、結果的に自分の人生が豊かになると感じることが多々あります。
人生の成功は「運」も大きく関係する
私は「運が良い」と感じることが多いのですが、その運の良さの背景には、「情けは人のためならず」という考え方があるのではないかと思っています。
私は決して即座に結果を出せるタイプではなく、どちらかというと「大器晩成型」だと思っています。しかし、過去を振り返ると、成功の裏には必ず他の人の助けがありました。つまり、自分一人の力だけではなく、周りの人が手を差し伸べてくれたおかげで、大きな成果を上げることができたのです。
この経験を通じて、「焦らず、人に優しく接することが大切だ」と強く感じるようになりました。
周囲の人を幸せにすることが、自分の幸せにつながる
大切なことがあります。それは、「周りの人を幸せにすることが、自分の幸せにつながる」ということです。
私たちは人生の最後に「もっと○○をしたかった」と後悔することがあるかもしれません。その多くは、「誰かのために何かをしてあげたかった」という思いからくるものです。
人は本当に幸せになりたければ、「人のために何かをすること自体が喜び」と思えるようになることが大切です。見返りを求めず、純粋な気持ちで誰かの役に立つことができたら、それだけで自分も幸せになれるのです。
見返りを求めない生き方こそが最強の生き方
多くの人が、誰かに何かをしてあげた後に「お礼を言われたい」「何かしらの見返りがほしい」と考えがちです。しかし、見返りを求めることが不幸の入り口になることもあります。
本当に幸せな人は、ただ「与えること」自体に喜びを感じられる人です。その行動が自分にとって100点満点の幸せだと感じられれば、見返りを求めることなく、常に満たされた気持ちで生きていけるでしょう。
この考え方を実践している人の一例として、私の妻を挙げることができます。彼女はまさに「人のために何かをすることが幸せ」と思っている人で、見返りを求めることが一切ありません。